Amelia by Paulo Airaudo

サンセバスチャンでの最後のミシュランレストランを飾るのはAmelia。
正直に言って、前日のMartin Berasateguiのレベルが高過ぎたので、あまり期待をしていませんでした。

AmeliaはサンセバスチャンのメインビーチであるLa Concha BayにあるHotel Villa Favorita内にあるので、アクセス抜群です。
今回も13時の予約なので、それまで旧市街でお土産を見たりしながら過ごし、徒歩でお店へ向かいました。
Hotel Villa FavoritaのエントランスでAmeliaの予約がある旨を告げると、地下にあるレストランへ案内してくれました。

店内はポップなステッカーが壁に貼ってあり、他のレストランと比べるとカジュアルな雰囲気です。
ここでもTasting Menuを注文。(€255 per person)
もはやアラカルトがあるのか確認することなく、Tasting Menu一択の我々。
ワインはドライな白をお願いしました。

目の前でシェフ達がキビキビと仕事をしてますが、ウェイターから食事を提供するタイミングに差し障るので、お手洗いに行く際は一つ前の料理が提供されている間に教えてください、とお達しが。
そう言われると緊張して行けなくなっちゃう、なんて思いながら、まずはアミューズから。

レストランに行ったのは4月末で随分と時間が経ってしまったので、頂いたメニューを見ながらこの記事を書いているのですが、正直アミューズがメニューと突合できず。。

MenuにあるWhite AsparagusとTxuletaが謎なのですが、一品目のこの子がTxuleta?
Txuletaはバスク地方のTボーンステーキとのこと。

Txuleta?

続いてロブスター。

Lobster salpicon

そしてこれは鱒子?とりあえず覚えていることは、この時点で既に全て美味しいです。
イタリアンによるテクニックという触れ込みだったと思うのですが、日本料理の影響を受けている予感。

Trout roe?

非常にテンポ良く、次々と料理が提供されます。
(我々が早く食べ過ぎていたのかもしれない。。だって美味しいんだもの。)
Tuna Bellyはトロ。脂の乗ったトロを、さっぱりジュレが包み込み、キャビアもいい仕事している。

Tunna Belly

続いてはKokotxa。Akelareでも出てきましたが、Kokotxaとはバスク地方の伝統的な魚(鱈やメルルーサがよく用いられる)の煮込み、とのこと。
こちらは煮込みではないですが、恐らく鱈だったかと。

Kokotxa

お次はハマチ。
これはAmeliaで一番好きだった一品。
お魚が美味しいのは勿論、周りの出汁が美味しくて。
これはやはり日本料理の影響をかなり受けているな、と実感。

Hamachi Kohlrabi Turnip

なんだか茶碗蒸しみたいだね、と言っていたら、本当に茶碗蒸しだった。
ここで日本料理の影響をかなり受けていると確信。
私が作る茶碗蒸しとは比べ物にならないくらい豪華な茶碗蒸しです。
茶碗蒸しの海老は火が入り過ぎるのが難点ですが、Ameliaを見習い、今度から海老を後乗せしようと思います。

Sea urchin Baby Peas Iberian Pork

パンも熱々でブリオッシュのような甘さがあり、とても美味しい。
でも、いつもコース料理だとお腹の空き具合を気にしてパンを思う存分食べられないのが残念。

The Bread

ロブスターは文句なしに美味しいです。
焼き方も、ソースも、全部好き。

Lobster Pumpkin

庶民的なイメージの鱈だって、上品な出汁をかければこの通り。

Codfish Topinambur

ここでもピジョンと再会。
もう何回目だろう。。
いつか日本に帰った際に、鱧とシャインマスカットのオンパレードだったのを思い出す。。
きっと旬なんだよね。
今回のスペイン旅行で数年分の鳩を食べた気がします。

Pigeon Chinese Cabbage Onion

シメのラーメン。
ならぬ、冷製シーフードパスタ。
夏バテしていても食べられそうなさっぱりあっさり麺。

Scoglio

デザート一品目はバナナラムアイスクリームのキャビア乗せ。
なんとも贅沢なデザートですが、コンビニで買うラムレーズンのアイスクリームとは比べものにならないくらい濃厚なラム感!
大人のためのデザートです。
普段、キャビアの良さをあまりわかっていない私ですが、なぜかAmeliaではトロといい、ラムアイスと言い、とてもキャビアが美味しく感じられました。

Caviar Banana Rum

デザート二品目は濃厚チーズケーキ?ムース?
最後の仕上げに、スポイトでマンゴーソースをかけてくれるのも、細かいところまで手を抜かない姿勢が好感度高いです。
ちなみに、各料理の仕上げにピンセットも多用されていました。
芸が細かいのよ。

The Cheese

最後のデザートはりんごキャラメル。
これは正直味より見た目が印象的。

Apple Caramel

これで次はPetit Fourかと思いきや、甘いリキュールが出てきた!
好きなショットグラスを選べるあたり、またも日本酒のお猪口のようだね、と感じてしまう日本人です。
レモンチェロのような、カボスチェロと柚子チェロ。

Dessert Liquiors

漸くPetit Fourね、と思ったら、全然Petitでない子が。
この写真では分かりづらいのですが、左から2番目のWhisky Gumはダース・ベイダーの顔がモチーフ。
やはりシェフはStar Wars好きなのだな、と思いつつ、我々はお腹がいっぱいだったのでこちらを全て持ち帰りさせてもらうことに。
今食べた方がいいのは分かっているのですが、お腹に入らないのですよ。。
無理なお願いにも嫌な顔一つせず対応してくれるスタッフ、さすがです。
後ほどホテルに帰って頂きましたが、せめてChouxだけはその場で食べれば良かった、と少し後悔。
魚介類メインのあっさりめなコースだったと思うのですが、それでも10品コースは満腹になりますね。

左からLemon Pie, Whisky Gum, Mango Vanilla, Soy Yuzu, Chestnut Choux

全然期待していなかったのですが、行ってみての感想は、とても美味しかったです!
魚介類メインで、出汁を使ったり繊細な味付けが多いので、これは日本料理が好きな人には受けると思います。
NYCのレストランで例えるならば、系統で言うとContraの進化版。
そしてミシュラン二つ星の中でも、上位にランクインする二つ星、Ateraと同じくらいのイメージです。(曖昧過ぎる表現)
ここはアクセスも良いし、今度サンセバスチャンに来てもまた予約すると思います。

Amelia by Paulo Airaudo
Zubieta Kalea, 26, 20007 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Rose
美味しいものを食べて生きていきたい、がモットーです。

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