Forsythia

以前から行きたかったForsythiaの予約が取れたということで、いざSoHoへ。
お店はBowery StreetからStanton Streetを少し入った先にあります。

外観
隣にはthe pasta room

予約していた5:30の数分前に着いたのですが、5:30オープンのようで、外で少し待ってから一番乗りで入店。
店内はこじんまりとしていましたが、席間隔は狭くなく、今時な綺麗目のインテリア。
(イメージで言うとWest Elm。)

Drink Menu

ドリンクを注文すると、早速フォカッチャが運ばれてきました。
リコッタチーズとオリーブオイルが添えてあり、塩と油のコンビネーションが食欲をそそります。

Focaccia

ドリンクはNegroniとTropiciを注文。

Drinks
Food Menu

メニューはアラカルトもあると思っていたのですが、コースのみでした。
まずはAmuse-bouche。

Amuse-bouche

最初のAntipastiはトマト、鯵、リゾット、ラムの4品。
どれも上品な量なので、後のパスタに響きません。

Pomodoro di fresca
heirloom tomato broth, stracciatelle, basil
Scombro
mackerel crostini, Meyer lemon, baby fennel
Suppli
fried cacio e pepe risotto, mozzarella di bufala
Agnello
seared lamb loin, fairy tale eggplant, tomatoes

Primiはパスタ4品。
当たり前ですが、どれも家では作れないレベルの美味しいパスタ。
彼はショートリブのラビオリ(Agnolotti di coda alla vaccinara)、私はアマトリチャーナ(Rigatoni all’amatriciana)が一番好みでした。
カニパスタはCi Siamoより辛さ控えめ。ただウニバターはあまり感じられず。
ボンゴレパスタはRezdoraではイマイチでしたが、こちらの方が塩加減が抑え目でした。

Tortelli
crab, basil, mascarpone, uni butter
Agnolotti di coda alla vaccinara
braised short rib stuffed pasta, parmigiano reggiano, duck jus
Rigatoni all’amatriciana
pomodoro, guanciale, pecorino romano
Spaghetti alle vongole
clams, parley, garlic

一つ一つの量が多くないので、デザートも注文する余裕がありました。

Dessert menu

お口直しにスイカ。

Watermelon

日本でのブームを耳にして気になっていたマリトッツォ。
人生で初めて食べましたが、一度食べれば満足かな。

Maritozzo
sweet yeasted brioche, chantilly creme

私はマリトッツォに目が眩んでしまいましたが、実はチェリージェラートの方が美味しかったです。
甘すぎずさっぱり。

Cherry Gelato
cherries, chocolate, pizzelle

美味しかったのですが、イタリアンレストランではCi Siamoが今のところ一番お勧めです。
と言っても一度しか行っていないので、今度また行ってみて別のメニューを試してみようと思います。

Forsythia
9 Stanton St, New York,
NY 10002

Jungsik

4年ぶり2度目の訪問となるJungsikへ7月半ばに行ってきました。
お店はTribecaにあり、近くにはロバート・デ・ニーロがオーナーに名を連ねるイタリアンレストランのLocanda Verdeがあります。

Entrance 何故か少し開いていました。

受付で予約している旨を告げると、すぐにコーナー席に案内されました。
コーナー席、カウンター席とテーブル席のいいとこどりのようで私は一番好きな席です。

まずはドリンク。メニューには韓国にちなんだ名前のカクテル達。
私はSeoul Mule、彼はBusanhaengを注文。

Drink Menu
左: Seoul Mule、右: Busanhaeng

奇遇にもどちらも黄色系のドリンクで、卓上の菊とも上手くマッチング。
フードメニューはTasting menuのみですが、オプションでビビンバやお肉が追加できるとのこと。
フードファイトになるのは避けたかったので、特に追加はしませんでした。

Food Menu

まずはアミューズ。
お勧めされた順番で頂きました。

Amuse-bouche

一品目は海老。
赤海老ということですが、ボタン海老に似ている食感。
美味しくないわけがない、という一品。

Carabinero (카나비네로)

二品目は鯖。
脂が乗っている一方で酸味もあり、さっぱり美味しく頂きました。

Mackerel (고등어)

三品目は蛸。
外はカリカリ中はむっちり、チャコール感(炭火焼き感)が強かったです。

Octopus (문어)

四品目は銀鱈。
醤油も感じる甘辛い味付けで、白ご飯との相性100%の味。

Black cod (은대구)

五品目は鮪のキンパ。
海苔がパリパリで面白い食感でしたが、普通のキンパの方の方が実は好きです。

Tuna Kimbap (참치김밥)

メインのGalbi(갈비)は、痛恨の写真撮り忘れ。
脂が乗っていて美味しかったです。

今回は誕生日が近かったので、わかめスープを頂きました。

Korean seaweed soup

口直しのルバーブ。

Rhubarb (루바브)

デザートは人参!

Carrot (당근)

誕生日プレートも用意してくれました。

美味しいのですが感激するレベルではない、というのが正直な感想です。
ただ我々が韓国やアジア系の味付けに慣れてしまっているので驚きが少ないという点はあるのかな。
今度はNYCで一番人気のKorean Restaurantと思われるAtomixに行ってみたいです。

Jungsik
2 Harrison St,
New York, NY 10013

Rezdora

前回のCi Siamoに引き続き、またしてもイタリアン。
今回はRezdoraへ行ってきました。
Valentine’s Day dinnerやNYE dinnerで訪れたことはありますが、通常営業の日は初めて。
お店はMadison Square Parkの少し南、Gramercyにあります。
向かいにはいつも混み合っているGramercy Tavern。

外観

5時半の予約でしたが、お店に着くとカウンター席は満席の様子。
カウンター席は予約なしでwalk-inできるシステムなのかな。

彼がメニューはサイトと同じだから撮らなくていいのでは、と言うので今回メニューの写真は撮っていないのですが、やはり撮っておけば良かったと少し後悔。。

ドリンクは彼はcheers mr. johnson(Gin di parma con parmigiano, vodka, basil cocchi americano)、私はperfetto americano(campari, aperol, perfect vermouth, soda, olive)を注文。
以前頼んだHugoも爽やかで好きだったのですが、perfetto americanoもcampariとaperolの組み合わせが夏にぴったりです。

Rezdoraを予約した際はregional pasta tasting($95)を注文しようと思っていたのですが、どうせならパスタを3種類頼んでシェアする方がいいのでは!?
という話になり、前菜一品にパスタ三品を注文することにしました。
ちなみにregional pasta tastingと通常メニューは基本的に別メニューで、名前が同じメニューでも使用している食材が違うとのことでした。

まずはアミューズ。
パプリカ(red bell pepper)のムースが入っていてほんのり甘い。

前菜はstracciatella “grilling onions in emilia”。
Stracciatella cheese(ストラッチャテッラチーズ)はBurrata cheese(ブッラータチーズ)の中身ということで、かなり滑らかな食感。
チーズの濃厚さ、下に敷いてあるcaramelized onionsの甘さとramps(ネギの仲間ということで、確かに見た目も味も似ている)の薬味感とがよく合います。

stracciatella “grilling onions in emilia”
ramps, grilled pickled & charred onion, saba

ここで彼が、頼んだパスタ三品を別々のタイミングで運んでもらうことができるか店員さんに聞いてみましたが、時すでに遅し。
既にキッチンでは調理が始まっていたようで、パスタは三品一緒に運ばれてきました。
(我々の近くにいた二人組のお客さん二組もパスタ三品をシェアしていて、パスタは一度に運ばれてきていました。)

冷めないうちに頂かなくては、とまずはstrozzapretiから。
濃厚なトマトソースがうどんのようなしっかりパスタに絡み、美味しいです。
トマトの旨味に負けたのか、ロブスターはそこまで主張せず。

strozzapreti
Tomato sauce from emilia with lobster & basil

お次はregional pasta tastingにも含まれていたtagliolini al ragu。
看板メニュー的存在のようなので、是非とも食べてみたかった一品。
トマトのないミートソース、と言うと全然美味しくなさそうな表現になってしまうのですが、お肉の旨味と絶妙な塩味が文句なしに美味しいです。
これは頼んで大正解。

tagliolini al ragu
from modena

三つ目は魚介系を、ということで頼んだspaghettoni e vongole。
名前から日本でよく見るボンゴレパスタを想像していたら、全然違うものでした。
イカ墨のようなソースに色々な貝。
上に載っているrazor clams(マテ貝)と一緒に食べることをお勧めされたので、その通りにしたのですが、マテ貝もソースも塩味が濃すぎて美味しさがわからない。。
他のパスタは美味しかったのに残念です。

spaghettoni e vongole
lupini, razor & manila clams, parsley gremolata, lemon zest

デザートは一度食べてみたかったtorta d’ oliva(オリーブケーキ)。
こちらはさっぱりアイスとしっとりケーキ、共に美味しかったです。

“torta d’ oliva”
Olive oil “in quattro modi”

最後にチョコレート。
コース料理でないと、最後までお腹に余裕があるのが嬉しいですね。

Chocolates

パスタが一度に来てしまって途中で冷めてしまうのと、パスタが一つ塩辛過ぎたのが残念。
次回こそ、regional pasta tastingに挑戦しようと思います。

Rezdora
27 E 20th St,
New York, NY 10003

Ci Siamo

先日、彼の提案によりCi Siamoへ行ってきました。
お店の場所は、我々が普段あまり行くことのないHudson Yardsの近くにあるManhattan West。
この辺りは新しいビルがどんどん建っているオフィス街のようです。
Manhattan Westも2021年にオープンしたそうですが、今回訪れるまで全く知りませんでした。

Penn Stationから34丁目を西に進み、9th Aveneueで33丁目に南下すると、標識にCi Siamoを発見。

標識に従って進むと、広間が現れました。

Ci Siamoはこの広間に面しています。

中へ入ると、おしゃれなグリーンが迎えてくれました。

1階には誰もおらず、どうやらレストラン自体は2階のようです。

階段を進んでいくと。

受付があり、すぐに席へ案内してくれました。
レストランは広々としており、客席数はかなり多い様子。

Drink Menu

彼はNegroni、私はMortoniを注文しました。

Food Menu

一品目はINSALATA DI MARE。
直訳すると海鮮サラダでしょうか。
サラダと言いつつ野菜はパセリだけですが、ホタテ、ムール貝、ロブスター、白身魚とシーフードは盛り沢山。
カラブリアンチリによる少し辛めの味付けがお酒に合います。

INSALATA DI MARE

二品目はCAVATELLI ALLO SCOGLIO。
いわゆるクラブパスタなのですが、こちらにもクリーミーなソースにカラブリアンチリが入っていてピリ辛。
その中にチェリートマトの酸味が効いていてとても美味しいです。

CAVATELLI ALLO SCOGLIO

三品目のメインはWOOD FIRE WHOLE TROUT。
Trout(マス)は全く珍しくない食材ですが、香ばしく焼かれた身の中には味つきのケールかマスタードグリーンが入っており(ドレッシングで味付けされている?)、そのままでも濃すぎず薄過ぎずの絶妙な味付けがとても美味しいです。
ソースをつけると少し酸味が加わり、それもまた良し。

WOOD FIRE WHOLE TROUT

最後はデザート。

Dessert Menu

BOMBOLONIを注文したのですが、まさかの大きいドーナツが二つ!
間違って二つ注文してしまったのかと思ったのですが、どうやらデフォルトが2個のよう。
揚げたてのドーナツに甘過ぎないチョコレートソースの組み合わせは美味しかったのですが、やはり2個は多過ぎてかなりお腹いっぱいになりました。

BOMBOLONI

行く前は「きれいめイタリアンレストラン」というイメージしかなかったのですが、デザートが多過ぎたことを除けば全て美味しくて、他のメニューも試してみたくなりました。

我々は早めの予約だったため入店時は空いている席も多くありましたが、土曜日の夜ということもあって、退店時にはほぼ満席。
これだけの客席数を埋めるのは中々大変かと思いますが、どれも美味しかったので納得です。
こちらは客席数が多いので、大人数での食事にも向いていそう。
次回、別のメニューを試すのが楽しみです。

Ci Siamo
440 W 33rd St Suite #100
New York, NY 10001

Kokotxa

実は、スペインに着いてからもう一件レストランを予約していました。
それがKokotxaです。
バスク地方の伝統料理を店名に掲げている、いかにもバスク料理を楽しめそうなお店。
こちらはミシュラン一つ星です。

Martín Berasateguiと同日にディナーで訪れましたが、サンセバスチャンの旧市街に位置しているので非常にアクセスが良いです。
夜9時の予約でしたが、店内に入ると満席のようで、非常に賑わっていました。

こちらでも折角なので、Market Menu(€90, VAT included)を頂きました。

Menu

まずはアミューズから。
コーンのスープ。
とうもろこしを使った料理が出てくると、夏を感じる。(まだこの時は4月だけど)

Kokotxa

続いてムール貝とフワッとムース。

一品目は鯖です。
酢で締めているのか、鯖寿司を思い出させる味。

Mackerel

二品目はアスパラガス。

Asparagus

三品目はブルークラブ。
これが一番好みの味でした。
付け合わせのキムチは自家製とのことです。

Crunchy Crab

四品目は鱈?メルルーサ?

Fish

メインのお肉はラムの肩肉でした。

Lamb shoulder

デザート一品目はりんご。
周りのりんごのピュレ?が、彼曰く、アメリカ人の子供がおやつで食べるアップルソースに似ていて懐かしい味、とのこと。

Apple

デザート二品目はかぼちゃ。

Pumpkin

最後にPetit fourです。

Petit fours

これは完全に私のスケジュールミスなのですが、Martín Berasateguiの後に行くと、どうしても存在が霞んでしまう。。
値段もターゲット層も違うので比較すべきではないと分かっているのですが。
ご覧の通り、ほぼ何を食べたか覚えていないのですが、こちらは旧市街にあるので、バルではなくレストランで食事をしたい際にはとても良いと思います。
こんなグダグダ記録で本当に申し訳ない。。

Kokotxa
Calle del Campanario, 11, 20003 Donostia-San Sebastian, Gipuzkoa, Spain

Amelia by Paulo Airaudo

サンセバスチャンでの最後のミシュランレストランを飾るのはAmelia。
正直に言って、前日のMartin Berasateguiのレベルが高過ぎたので、あまり期待をしていませんでした。

AmeliaはサンセバスチャンのメインビーチであるLa Concha BayにあるHotel Villa Favorita内にあるので、アクセス抜群です。
今回も13時の予約なので、それまで旧市街でお土産を見たりしながら過ごし、徒歩でお店へ向かいました。
Hotel Villa FavoritaのエントランスでAmeliaの予約がある旨を告げると、地下にあるレストランへ案内してくれました。

店内はポップなステッカーが壁に貼ってあり、他のレストランと比べるとカジュアルな雰囲気です。
ここでもTasting Menuを注文。(€255 per person)
もはやアラカルトがあるのか確認することなく、Tasting Menu一択の我々。
ワインはドライな白をお願いしました。

目の前でシェフ達がキビキビと仕事をしてますが、ウェイターから食事を提供するタイミングに差し障るので、お手洗いに行く際は一つ前の料理が提供されている間に教えてください、とお達しが。
そう言われると緊張して行けなくなっちゃう、なんて思いながら、まずはアミューズから。

レストランに行ったのは4月末で随分と時間が経ってしまったので、頂いたメニューを見ながらこの記事を書いているのですが、正直アミューズがメニューと突合できず。。

MenuにあるWhite AsparagusとTxuletaが謎なのですが、一品目のこの子がTxuleta?
Txuletaはバスク地方のTボーンステーキとのこと。

Txuleta?

続いてロブスター。

Lobster salpicon

そしてこれは鱒子?とりあえず覚えていることは、この時点で既に全て美味しいです。
イタリアンによるテクニックという触れ込みだったと思うのですが、日本料理の影響を受けている予感。

Trout roe?

非常にテンポ良く、次々と料理が提供されます。
(我々が早く食べ過ぎていたのかもしれない。。だって美味しいんだもの。)
Tuna Bellyはトロ。脂の乗ったトロを、さっぱりジュレが包み込み、キャビアもいい仕事している。

Tunna Belly

続いてはKokotxa。Akelareでも出てきましたが、Kokotxaとはバスク地方の伝統的な魚(鱈やメルルーサがよく用いられる)の煮込み、とのこと。
こちらは煮込みではないですが、恐らく鱈だったかと。

Kokotxa

お次はハマチ。
これはAmeliaで一番好きだった一品。
お魚が美味しいのは勿論、周りの出汁が美味しくて。
これはやはり日本料理の影響をかなり受けているな、と実感。

Hamachi Kohlrabi Turnip

なんだか茶碗蒸しみたいだね、と言っていたら、本当に茶碗蒸しだった。
ここで日本料理の影響をかなり受けていると確信。
私が作る茶碗蒸しとは比べ物にならないくらい豪華な茶碗蒸しです。
茶碗蒸しの海老は火が入り過ぎるのが難点ですが、Ameliaを見習い、今度から海老を後乗せしようと思います。

Sea urchin Baby Peas Iberian Pork

パンも熱々でブリオッシュのような甘さがあり、とても美味しい。
でも、いつもコース料理だとお腹の空き具合を気にしてパンを思う存分食べられないのが残念。

The Bread

ロブスターは文句なしに美味しいです。
焼き方も、ソースも、全部好き。

Lobster Pumpkin

庶民的なイメージの鱈だって、上品な出汁をかければこの通り。

Codfish Topinambur

ここでもピジョンと再会。
もう何回目だろう。。
いつか日本に帰った際に、鱧とシャインマスカットのオンパレードだったのを思い出す。。
きっと旬なんだよね。
今回のスペイン旅行で数年分の鳩を食べた気がします。

Pigeon Chinese Cabbage Onion

シメのラーメン。
ならぬ、冷製シーフードパスタ。
夏バテしていても食べられそうなさっぱりあっさり麺。

Scoglio

デザート一品目はバナナラムアイスクリームのキャビア乗せ。
なんとも贅沢なデザートですが、コンビニで買うラムレーズンのアイスクリームとは比べものにならないくらい濃厚なラム感!
大人のためのデザートです。
普段、キャビアの良さをあまりわかっていない私ですが、なぜかAmeliaではトロといい、ラムアイスと言い、とてもキャビアが美味しく感じられました。

Caviar Banana Rum

デザート二品目は濃厚チーズケーキ?ムース?
最後の仕上げに、スポイトでマンゴーソースをかけてくれるのも、細かいところまで手を抜かない姿勢が好感度高いです。
ちなみに、各料理の仕上げにピンセットも多用されていました。
芸が細かいのよ。

The Cheese

最後のデザートはりんごキャラメル。
これは正直味より見た目が印象的。

Apple Caramel

これで次はPetit Fourかと思いきや、甘いリキュールが出てきた!
好きなショットグラスを選べるあたり、またも日本酒のお猪口のようだね、と感じてしまう日本人です。
レモンチェロのような、カボスチェロと柚子チェロ。

Dessert Liquiors

漸くPetit Fourね、と思ったら、全然Petitでない子が。
この写真では分かりづらいのですが、左から2番目のWhisky Gumはダース・ベイダーの顔がモチーフ。
やはりシェフはStar Wars好きなのだな、と思いつつ、我々はお腹がいっぱいだったのでこちらを全て持ち帰りさせてもらうことに。
今食べた方がいいのは分かっているのですが、お腹に入らないのですよ。。
無理なお願いにも嫌な顔一つせず対応してくれるスタッフ、さすがです。
後ほどホテルに帰って頂きましたが、せめてChouxだけはその場で食べれば良かった、と少し後悔。
魚介類メインのあっさりめなコースだったと思うのですが、それでも10品コースは満腹になりますね。

左からLemon Pie, Whisky Gum, Mango Vanilla, Soy Yuzu, Chestnut Choux

全然期待していなかったのですが、行ってみての感想は、とても美味しかったです!
魚介類メインで、出汁を使ったり繊細な味付けが多いので、これは日本料理が好きな人には受けると思います。
NYCのレストランで例えるならば、系統で言うとContraの進化版。
そしてミシュラン二つ星の中でも、上位にランクインする二つ星、Ateraと同じくらいのイメージです。(曖昧過ぎる表現)
ここはアクセスも良いし、今度サンセバスチャンに来てもまた予約すると思います。

Amelia by Paulo Airaudo
Zubieta Kalea, 26, 20007 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Martin Berasategui

いよいよ本命とも言うべきMartin Berasateguiのランチ当日。
下調べした際に大絶賛されていたので、いやが上にも期待が高まります。
飽きもせず本日もTortilla de patatasで朝ご飯を済ませた後、いざ行かん。
(サンセバスチャン滞在中に色々なお店のTortilla de patatasを試したので、別記事にまとめようと思います。)
Martin Berasateguiまではサンセバスチャンの中心地からE2の電車で約15分です。

Amara Donostia駅の自動販売機にて切符を購入。
電車がホームに来ました。
電車の中はとても綺麗です。NYCの地下鉄とは大違い。。

レストランへは終点のLasarte駅から徒歩で約10分。
住宅地の中にMartin Berasateguiがありました。

ランチの予約は13時でしたが、Lasarte駅周辺を散策し過ぎて10分弱遅刻。。
受付で予約している旨を告げると、すぐに席に案内してくれました。
ここまで来たからには勿論Tasting Menu(€315)を頂きます。
メニューには各品の説明と共に年号が記載されており、こちらは当メニューが登場した年とのこと。

Great Tasting Menu

まずはアミューズから。
マリネしたオリーブ、と言うことですが、普通のオリーブでないのが面白い。
さっぱりしていてとても美味しいです。

2020 Our marinated olives

続いては名もなきパリパリチップス。
メニューに載っていないので何だったのか思い出せず。

パリパリチップス

お次はピンチョスの定番Gilda。
しかしGildaを全て液体状で提供してしまう面白い演出。
ツナタルタルの周りには出汁のジュレらしきものがあり、爽やかで美味しい。

2018 Gilda (anchovy, chilli and olive) with capers broth “Agrucapers” and tuna tartar “Balfegó”

イカ墨のカリッとボール。
熱いので、少し待ってから一口で食べてください、一口で食べないと中身が溢れます、とのこと。
言われた通り、少し待ってから一口でパクリ。
食べた途端に口の中にイカの味が広がる。周りは少しもちっとしている食感でそれもまた美味しい。

2022 Crunchy ball of “Begihaundi” (baby squid)

創業当時からメニューに載っているというこちらの一品。
フォアグラと鰻のミルフィーユ。
彼はリッチで美味しかったと言うのですが、私には複雑すぎるのか凄さがわからず。。
勿論美味しいは美味しいのですが、うーん、飛び抜けて美味しいかと言われるとわからず。
自分のバカ舌が嫌になりますね。。

1993 Caramelized millefeuilles of smoked eel, foie gras, spring onion and green apple

バターもカラフルでお洒落。
ちなみに、後で私がバターをテーブルにこぼしてしまったのですが、スタッフの対応が素晴らしかったです。
あろうことか、赤いバターをこぼしてしまい、明らかにやってしまった感満載のテーブルになってしまった私の席。。
すかさずスタッフが気づいて、バターを拭った後、新しいナプキンを汚れた場所にかけて下さり、傍目には何事もなかったかのように綺麗なテーブルに!
サービスも一流です。

Our selection of butters 2022: red chili; rosemary; paprika; capers, black olives and anchovies

パンはよくわからない名前のパンを選びました。

Fenugreek bread

お次はオイスターとワサビ風味のフォーム。
あまりワサビの辛さは感じなかったのですが、冷たいオレンジ色の物体と合わさり、さっぱり。
ただ、オイスターは何もしなくても美味しいというのが持論。

2019 Oyster with wasabi emulsion and crunchy sea lettuce

そして私が一番感動したのがこちらのサラダ。
二種類の海老に野菜にジュレやソース、もう色々あってよくわからないですが、とても美味しかったです。
サラダは脇役のイメージが強いですが、この子は主役張れます。
見た目もお美しい。

2001 Vegetable hearts salad with seafood, cream of farmhouse lettuce and iodized juice

個人的にはホタテはあまりテンションの上がらない食材なので、記憶も朧げ。
ビーツで色付けされていますが、ビーツの味はあまり感じられず。
彼曰く、オレンジ色のソースは甲殻類の味がした、またアニスの風味も感じた、とか。
(基本的に彼の方が料理の味をよく覚えている)

2022 Scallop and beet on seafood curd and salad with hints of “pastis”

お次はイカ。
これはイカ素麺を思い出させる一品で、醤油が味付けに使われているのでは。
イカ素麺を知る私からするとそこまで感動はしないかな。
味付けはしっかりめ。

2022 Tartar of baby squid with its juice, nuances of roasted walnut, egg yolk, seaweed and kaffir

お次はラングスティーヌ。
美味しいさ。
だってラングスティーヌだもの。
彼も、めちゃくちゃ美味しかった、と。

2022 Charcoal-grilled langoustine with fennel, basque curry and mollusks

サンセバスチャンで遭遇率の高いメルルーサ。
上に載っているパリパリのパルメザンチーズと貝類のソースと共に。

2022 Grilled “D& Burela” hake loin accompanied by truffled spinach and spicy beetroot

ここでもやっぱりメインはピジョン。
今が旬なのか?
こちらのピジョンも美味しかったのですが、私はArzakの方が感動しました。
恐らく、初めての方が感動する、というロジックですかね。
彼は右上のダークミートが気に入った模様。

2022 Roasted in vine shoots pigeon with pickled cucumber, liquid tubers, crunchy toast and its juice

お口直しはさっぱりとジンフィズ風味のイチゴシャーベットとムース。
白いムースはフォームメーカー?でシュシュっと盛り付けてくれました。

2021 Hot & cold Gin Fizz of strawberries “Corazón Berry” and lime

続いてはレモンのデザート。
レモンのさっぱりさに、バジルとインゲンがいい意味で青っぽさを加えている一品。

2019 Lemon with basil, green bean and almond juice

デザート三品目は濃厚路線。
文句なしに美味しいです。

2022 Creamy rock of mango, caramelized hazelnuts, coffee butter and vanilla toffee

最後はチョコレートの盛り合わせ。
実は私、”Pacari”のコーヒー豆のチョコレートバーが大好きで、見かける度に買ってしまうのですが、あの”Pacari”のチョコレートらしい。
(ちなみに、今回泊まっていたホテルの下のスーパーで発見したので、勿論買ってしまいました)
既に満腹ですが、それでも美味しいチョコレート達。
特に飲むチョコレートが好き。

Our “Pacari” 2022 chocolates of: walnut and honey; raspberry and almond; gianduia; Tahitian vanilla; verbena

以上、Martin BerasateguiのTasting Menuでしたが、今までArzak、Akelareと食べ歩いての感想は、ここは料理のレベルが違う!
ミシュラン三つ星レストランでも、その中でやはり違いがあると思いますが、ここは三つ星の中でもかなり上位にランクインするレストランだ、というのが私と彼の共通認識です。
NYCのレストランで例えるならば、The Chef’s Table at Brooklyn FareやLe Bernardinのようなイメージ。
やはり皆んなが大絶賛するだけありますね。
全ての料理において、盛り付けも味も、完成度が非常に高いと思いました。
またいつか来ることができることを願って。

Martin Berasategui
Loidi Kalea, 4, 20160 Lasarte-Oria, Gipuzkoa, Spain

Akelare

前日に朝ご飯を少々食べ過ぎた(Tortilla de patatasとChurros con Chocolateを二人で半分づつ)反省を活かし、今回は朝ご飯をTortilla de patatasだけにしていざAkelareへ。
公共交通手段で行けるところは公共交通手段で、がモットーの我が家なので、今回もバスに乗って向かいます。
Akelareまではサンセバスチャンの中心地から16番のバスで約30分です。

Akelareは景色が綺麗と聞いたので、当初からここはランチで訪れようと決めていたのですが、当日の天気は雨のち曇り。。
バスには他の乗客も乗っていましたが、最寄りのバス停で降りたのは我々だけ。
(きっとAkelareに来るような人はタクシーか車で来るのだと思われます)
辺りは霧がかっていて人っ子一人見当たらず、不安になりつつGoogle Mapを頼りにAkelareを目指します。

歩道もないような道路を少し歩いた先にAkelareの看板を見つけ一安心。

敷地内を進んでいくと、建物の入り口が。

ランチの予約は13時だったのですが、少し早めに着いたため、ホテルのロビーで待たせてもらいました。
(こちらはホテル内にレストランが併設されています。)
ホテルなので受付の方も英語を話してくれるのですが、つい”Hola”と声をかけたため、何やらスペイン語で返され、とりあえず”Bien.”と返事をしたら、どうやら”Buenos Dias.”(Good morning)と言っていたようで、ヘンテコな返答になっていた様子。。
スペイン語でこれ以上の会話はできないので、英語でレストランの予約がある旨を告げると、ロビーか地下のバーで待つことができるということで、我々はロビーでのんびりさせてもらいました。
そして13時のオープンと同時にレストランへ。
案内されたのは、窓辺に面した景色が最高に楽しめるであろうテーブル席。
しかし残念ながら本日の景色はこちら。
真っ白。。。何も見えない。。。

しかし本日のメインは景色ではなく料理!
料理だけで充分楽しめるはず、と言うことで、本日のテイスティングメニューはこちら。

ARANORIとBEKARKIという内容の異なるテイスティングメニューがあったため、彼がARANORI、私がBEKARKIを頼むことにしました。(€240 per person, VAT included)

アミューズは両コースとも共通。
バターに山羊の絵が描いてあるのは、アケラレというレストランの名前が魔女の集会が開かれる場所(Witches’ Sabbath)を意味するバスク語で、Witches’ Sabbathはヤギが主宰すると言われていたことに由来するそうです。
ちなみにこちらのバター、ゴートチーズの味がして、脂っこさがなく美味しかったです。

右上から、Macaron (Gilda), Diabolic Butter, Crispy Hollow Potato
Red Prawns fritter
Ham Ham

ここからは彼の注文したARANORIのコースです。

一品目のアンチョビ、今までアンチョビと言えば塩漬けのものしか食べたことがありませんでしたが、こちらのアンチョビはそのまま調理されていてとても美味しい。横についている皮を揚げたものも美味しい。

Anchovies Terrine, Peppers, Tomatoes, Onions and Potato Starch
(Clean loins of anchovies from here, mounted in mold, just flambeed. Its spine made Snack and garden products.)

二品目のこちら、見た目は面白いのですが、一体感を感じられず。。(下のハムが塩っぱい)

Star Dust, Asparagus Slices, spring mushrooms and Egg
(Grilled asparagus slices on ham and egg. Spring zizak.)

三品目の海老しか使っていないというリゾットのような一品は、濃厚な海老の旨みを存分に味わうことができ、彼も大絶賛。

Rice with Red Prawns Coral and its Carpaccio
(Only rice and red shrimp in symbiosis)

こちらはウェイターさんが”Salt and Pepper”をかけますね、と言いながらフォアグラにたっぷりの”Salt and Pepper”をふりかけ。
一口食べるとquotation markの理由がわかる、演出と見た目が面白い一品でした。
そして味もとても美味しい。

Sautéed Fresh Foie Gras with “Salt Flakes and Grain Pepper”
(Sautéed Foie gras with a lot of “Salt and Pepper”.)

お次はメルルーサ(Hake)。他のお店でもよくメルルーサを見かけましたが、この辺りでよく捕れるのかな。
このオイスターリーフ、その名の通り食べたら本当にオイスターの味がして驚きました。
こんな植物があるんですね。

Hake in Seaweed steam. Plancton and Oyster Leaf.
(The hake is texture, but needs to have some flavor added, the seaweed and plankton make it.)

次のイカ、イカ、タコが競演する一品はあまり美味しさがわからず。
(CuttlefishとSquidは正確にはツツイカとコウイカ、ということらしい)

Cephalopods (Cuttlefish, Squid, Octopus) in different types of Cooking. Allium Ursiun Leaf
(Squid, Cuttlefish and Octopus in different flavors and cooking, on a traditional stew)

メインはピジョンと牛肉の二択でしたが、前日ピジョンを食べたからか、彼は牛肉を選択。
こちらは想像通りの味。

Carved Beef, Tendon and lacquered Skin, “Potatoes and Peppers”
(Red meat, like we eat the Rib. Gelatinous juice and crunchy skin. Eat with your fingers the Coppered Potato and the piquillo peppers.)

ジントニックをお皿で、という面白いデザート。
彼曰く、コンセプトは面白いけれど、本物のジントニックとは少し違う、と。

Gin & Tonic on a plate
(Made out of a jelly (the authentic gin & tonic) a juniper sauce(the gin parfum) and some accessories to turn it into a dessert. Try each ingredient separate and mix as desired.)

二つ目のデザートは焼き菓子とココナッツアイスムース。
元となっている焼き菓子を知らないので、どうアレンジされているのかもよくわからず。。

“Xaxu” and Coconut Iced Mousse
(Tolosa Traditional little cake with the permission of Gorrotxategui pastry chef. We have recreated: egg and almond with a side of foaming Coconut Ice Cream)

ここからは私の注文したBEKARKIのコースです。

一品目はHuelva shrimp。あまり記憶に残っておらず。。
奥にあるのはBrothのようなものだったかな。

Kiskilla, Crunchy of their Head with Rice Venere and Salpicon Sorbet
(Quisquillas de Huelva raw marinated and presented under a cover of Venere rice with the juice of the heads.)

二品目は非常に上品なお野菜達。と思いきや、サプライズが隠れていました。
味も量も上品でしたが、少し物足りなさを感じてしまいました。

Tubers in Herbal Infusion
(8 varieties of tubers and 5 of aromatiques herbes in a balanced combination. Subject to surprise.)

三品目のロブスターサラダ。
ロブスターは外れない食材とのイメージですが、うーん、そこまで感動はせず。

Garden Vegetables and Lobster Salad
(Vegetables. Lobster just cooked at the moment, under a dome of its coral and our dressing with chardonnay vinegar.)

こちらは”Kokotxa”というバスク地方の郷土料理をもとにしているとのことですが、そもそも”Kokotxa”を食べたことがないのでどうアレンジされているわからず。。
でも優しい味で美味しかったです。

Kokotxa, Pumpkin Seeds Emulsion Garlic and Parsley Bread
(Hake Kokotxa confit. Pumpkin Brunoise. Egg yolk emulsion and pumpkin seeds oil.)

個人的にシーバスはあまりテンションの上がる食材ではないのですが、これはとても美味しかった!
昆布締めのような、少しねっとり感のある食感。

The New Sea Bass With Green Pepper
(A new interpretation of the historical dish of Akelarre, this time raw.)

続いてはヒラメ。お魚が続きますが、こちらもプリプリで美味しかったです。
骨を揚げて装飾しているのが面白い。

Sole Loin with its Fried Skins and Thorns
(Large sole should be cooked with their skins and bones. But not always in the same way.)

何と言っても満場一致(私と彼の総勢2名ですが)で一番美味しかったのはこちらのイベリコ豚!
彼も自分の牛肉をこのイベリコ豚に変えて欲しい、なんて呟いていました。
スペインでイベリコ豚なんて直球すぎるかしら、なんて思いましたが、頼んでよかった!
Presaという肩肉のようですが、とても柔らかく、味付けも絶妙で、感動。。。
付け合わせは三種のニンニク。
ニンニクには悪いですが、もうイベリコ豚が美味しくて、あまり覚えていません。

Grilled Iberic “Presa”, with Iberico Pil-Pil and Garlic in three different versions
(Fresh pork 5 J, charcoal-grilled with a white sauce)

デザート一品目はシープミルクのデザート。
甘過ぎず、デザートというよりチーズを食べている気分。

The Sheep Milk Dessert
(Curd milk, Foam Air, Cottage Cheese Milk Skin and Milk Rice Ice Cream)

最後は揚げた”Frantxineta”。”Frantxineta”はSan Sebastian発祥のお菓子ですが、フランス菓子の”Frangipane”と似たものらしい。
ただ、どちらもよくわかっていないので、とりあえず美味しく頂きました。

Fried “Frantxineta”, Rhubarb cream
(Pantxineta and Frangipane, one or the other. French or Donostiarra origin. But inspiration, above all.)

こちらは最後のPetit fourと追加で注文したお茶です。

Petit four

食事を楽しんでいる間に、少しだけ雲が薄くなって海が見えました。

アットホームさを感じる一軒家レストランのArzakと違い、Akelareはホテル内にあるからか、いわゆる高級レストラン感が強め。
でもランチだったからかカジュアルめな服装の方もいて、肩肘張らず食事を楽しむことができました。
こちらでもお会計をする頃には4時近くで、かなりのゆっくりランチ。

Akelareでも帰り際に本日のメニューを頂いたので、家に帰ってきてからパシャリ。
総じて、Akelareは遊び心を感じられる料理が多く、きっとシェフは小さい頃「食べ物で遊んではいけません」と言われたことの反動で今料理で遊んでいるのかな、なんて。(完全に妄想ですが)
両コースの中で一番印象に残っているのはやはりイベリコ豚で、あれはもう一度食べに行きたい。
ちなみに、今回のスペイン旅行で一番美味しかった一品かもしれない。
そして次回は晴れている日に来て景色も楽しみたいです。

Akelare
Padre Orkolaga Ibilbidea, 56, 20008 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Arzak

記念すべきサンセバスチャンでのミシュランレストラン一軒目はArzakです。
前述の通り月曜日は定休日であった為、火曜日のランチに訪れました。
サンセバスチャンは雨が多い土地ということですが、この日は晴天。
日向では上着も要らないような天気でした。

ランチの予約時間は一番早い13時15分にしました。
Arzakまではサンセバスチャンの中心地から13番のバスで約15分です。
とりあえず片言のスペイン語で”Para dos”と運転手に告げつつ二人分の料金を現金で支払い、無事乗車。
ちなみに何回かバスに乗りましたが、場合によってはクレジットカードで支払えることもありました。
程なくして目的地に着き、バス停の向かい側に見えるはArzakでは!

予約時間より少し早く着いたため辺りをうろうろしましたが、他のお客さんが入っているようなので、我々もいざ入店。
さすがミシュランレストランというべきか、受付や注文は全て英語で問題なし。
ただ、料理の説明は時々スペイン語が混ざることもあり、それもまた旅行気分を味わうことができ良かったです。

テイスティングメニューはこちら。(€225 per person, VAT included)
お肉はラムかピジョンという二択だったので、私はラム、彼はピジョンを頼みました。
(半分づつ食べて両方味わう作戦。)
デザートは全ての種類を食べられるようにしてくれるとのこと。

まずはアミューズから。
アミューズがいつも美味しく感じるのは、お腹が空いた状態で食べるからなのでしょうか。

Chinese bread with “aji”
Sardine with absinthe
Ear of blue corn

前菜の後はお魚です。
こちらのお魚(mackerelと言っていた気がするので鯵?)、見た目がシメサバのようで、味も醤油漬けというか、醤油が入っているように感じられ、なんだか懐かしい感じのするお魚でした。とても美味しかったです。

Fenneled fish of the day with coriander seeds
(Fish of the day with fennel and candied coriander seeds)

オイスターは火を通さない方が好き、と実感した一品。
(美味しいのですが、好みの問題ですね、、)

Oysters at La Kontxa
(Warm oysters with black onion)

海老はやはり美味しいと実感した一品。
どうしてこんなに美味しいんでしょう。

Unclothed scarlet prawn
(In two firings, with slight heat stroke and fried head)

卵を開ける前も写真に撮れるよう、ちゃんと待ってくれる心配り。

Marbled egg (Outside)

卵の中には卵。
Zizaniaというのはお米のようですが、カリカリしていて玄米のおこげのようでした。

Marbled egg (inside)
(Daily egg, zizania and mushroom marbling)

アンコウもおしゃれ。
脇についているアボカドが酸っぱくて美味しかったです。

Monkfish, cedar and basque whisky
(Monkfish rested in cedar with Basque whisky sauce. Fish skin and avocado)

シーバスについてきた白い物体はyamということだけど、お煎餅のように固かったのが不思議。

Sea bass with floral fence
(Sea bass with seaweed, chili and mussel marine sauce, yam rack and blue butterfly pea flower powder)

私の注文したラム。
美味しいです、ラムですもの。

Lamb with orzo
(Roasted lamb with mole, folds of orzo and turmeric, accompanied by pickled little gem lettuce)

彼の注文したピジョン。
最後に鳩を食べたのはいつだったか思い出せないくらい食べていませんが、久しぶりに食べたらとても美味しくて一番感動した一品。
茶色のソースが一番美味しい。(メニューには記載されていないけれど、恐らくグレービーソース)

Mandarin pigeon
(Roasted pigeon with marinated endive, orange and ginger sauce, rhubarb, coriander and honey)

ここからはデザートです。(私と彼で計4品)

エニグマという名前の由来は、Arzakの全てのアルファベットが入ったデザートだから、とのこと。
確かに言われてみればA、R、ZそしてKという形が見えなくもないです。
こちらの柚子はびっくりするくらい濃ゆい柚子味でした。

Enigma
(Yuzu and cherry cream with mint crisp)

メスカルということですが、スモーキーさはあまり感じず。

Sweet Mezcal
(Mezcal frost and snow with almond praline and fluffy raspberries)

絶対濃厚で美味しいであろう見かけをしているチョコレート。

Square moon
(Lunar chocolate cube with a fluid core of mint, neroli and kiwi)

もう一品もチョコレートですが、こちらは柔らか食感シリーズ。

Chocolate ruins, carob pectin and crispy honey
(Vietnamese chocolate textured columns, creamy carob and crispy onion flower honey)

最後にやってきたのは立派な木!そしてチョコレート。
木の名前を聞いたのですが覚えられず。。水辺の近くに生える木、と説明していた気がします。

Chocolates

最後にはシェフであるJuan Mari Arzak氏とElena Arzak氏が各テーブルへ挨拶に来てくれました。
Arzakは家族で経営されているからか、ミシュラン三つ星でありながらアットホームさを感じるレストランでした。
お会計をする頃には5時近くで、かなりゆっくりとランチを楽しむことができました。
帰り際には本日のメニューを頂きました。
さすが、わかっていらっしゃる。。
こちら、家に帰ってきて記念にパシャリ。
写真がボケボケなのは私の腕の問題ですね、、ご容赦ください。

Arzak
Alcalde J. Elosegi Hiribidea, 273, 20015 Donostia, Gipuzkoa, Spain

サンセバスチャン旅行

先月、休暇を利用してスペインのサンセバスチャン(ドノスティア)へ行ってきました。
「美食の街」ということで、航空券を取ると同時に行きたいレストランも予約して行きました。
折角行くからにはやはりミシュラン三つ星から攻めたい、という私の希望により予約したレストランは以下の通りです。(Arzak、Akelare、Martin Berasateguiは三つ星、Ameliaは二つ星)
(以下、我々が訪れた順です)

Arzak
Alcalde J. Elosegi Hiribidea, 273, 20015 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Arzak

Akelarre
Padre Orkolaga Ibilbidea, 56, 20008 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Akelarre

Martin Barasategui
Loidi Kalea, 4, 20160 Lasarte-Oria, Gipuzkoa, Spain

Martin Barasategui

Amelia by Paulo Airaudo
Zubieta Kalea, 26, 20007 Donostia, Gipuzkoa, Spain

Amelia by Paulo Airaudo

(Ameliaはエントランスを取り損ねたために、統一感のない写真になってしまった。。)

どのレストランもランチは13時や13時半オープン、またディナーは20時や20時半オープンであることが多かったため、あまり帰りが遅くなるのも不安だな、ということで全てランチを予約しました。
また月曜日が定休日のレストランが多かったので、火曜日から金曜日のランチを予約しました。
ちなみに現地に着いてから、Restaurante Kokotxaも予約したのですが、一週間でミシュラン計12星は過去最多記録です。
恐らく今後も破られることはないでしょう。。
さすが「美食の街」。
次の記事から、サンセバスチャンの食べ歩き記録を記していきたいと思います。